「失恋の先にあった、真実の愛」37歳女性、最短結婚ナビでつかんだ幸せ

「私、もう一生恋なんてしないかもしれないと思ってました」

そう言って、少し笑いながらも涙ぐんだ彼女の姿を、私は今でも忘れられません。

この春、「最短結婚ナビ」でご成婚された37歳の女性会員様。お相手は39歳、穏やかで誠実な会社員の男性です。ご成婚のお祝いの席で交わした言葉のひとつひとつが、私の胸に深く残っています。

結婚を言い出さなかった元彼

彼女が入会されたのは、昨年の秋でした。

季節の変わり目、まだ残暑が残る頃、初めて面談にいらした彼女は、落ち着いた服装で、きちんとした印象の女性でした。笑顔もあり、受け答えもはきはきと、社会人としてとても信頼できるお人柄。

でも、どこか「心が遠い」印象も受けたのです。おそらく、初対面だからという緊張だけではない、何かを抱えているような、そんな空気感がありました。

カウンセリングの途中、ふと彼女がぽつりとおっしゃったのです。

「実は、30代に入ってから3年間付き合っていた人がいたんです。でも結局、結婚の話は出ないままで…。最後は、他の女性と浮気されて終わってしまいました」

その一言に、私はすぐに合点がいきました。

どれだけ表面的に明るく振る舞っていても、恋の終わり、それも信じていた人に裏切られての別れは、心の奥に静かな痛みを残します。その痛みが、まだ彼女の中に色濃く残っていることを、私は感じました。

「失恋からもう2年経ったけれど、恋愛もせずにきてしまって…。でも、私も37歳。そろそろ本気で結婚を考えなきゃと思って」

そう語る彼女は、「恋がしたい」というより、「パートナーが欲しい」と強く願っていました。誰かに愛されることよりも、自分が誰かと“人生を共にする覚悟”を持てる関係を、探していたように思います。

私はこう言いました。

「今まで恋愛で傷ついた分、今度は“結婚にふさわしい相手”に出会いましょう。恋愛と結婚は、似て非なるもの。違う軸で、見つけに行きましょう」

そこから、彼女の婚活が始まりました。

婚活において最初に大事なのは、「過去と比べない」こと

彼女は過去の恋愛で、“待つ女性”でいることに慣れていました。相手の様子を見て、気を遣って、我慢して、結果として自分が傷ついて終わる。そのパターンを繰り返さないように、最初にたくさんお話をしました。

プロフィール写真も、カメラマンさんと相談しながら、自然な笑顔が引き出せるように工夫しました。メイクもナチュラルで、でも血色よく見えるように。ファッションも「自分らしさ」と「清潔感」を両立させるコーディネートに。

活動をスタートしてからは、とても誠実に向き合われていました。

お見合いは6回。そのうちの3人とは仮交際に進みましたが、どこかでピンとくるものがなかったり、相手の温度感が合わなかったり、続きませんでした。

「やっぱり難しいのかな…」と不安を漏らすこともありましたが、そのたびに彼女は立ち止まり、自分自身を見つめ直していました。

「私はどんな結婚がしたいんだろう?」

「どんな相手なら、自分らしくいられるだろう?」

婚活の中で、彼女は少しずつ、自分の“幸せの輪郭”を描き直していったように思います。

そして、7人目のお見合いで出会ったのが、今回のご成婚相手です。

彼は、彼女より2歳年上。話し方が穏やかで、ゆっくり丁寧に相手の話を聞くタイプ。初対面の時から、どこか安心感のある男性だったそうです。

「初めて会った感じがしなかった」と、彼女は笑っていました。

交際が始まってからも、無理せず、でも着実に距離を縮めていったおふたり。週末のランチや、美術館デート。どれも背伸びしない自然な時間でした。

そして交際から3ヶ月目に、彼のほうからプロポーズ。

「これからは一緒に歩いていきたい」と、静かながら力強い言葉で伝えられたそうです。

彼女は、その時にようやく、「ああ、私はこういう人と結婚したかったんだ」と思えたとおっしゃっていました。

恋愛がうまくいかなかったこと、失恋で傷ついたこと。

あの時の彼とは結ばれなかったけれど、その経験があったからこそ、「本当に大切にしてくれる人」の存在に気づけたのだと思います。

過去の出来事は、無駄じゃなかった。

むしろ彼女を強く、しなやかにしてくれた。そして、自分の幸せを自分で選ぶ力を与えてくれたのだと、私は信じています。

最後に、彼女が書いてくださった成婚アンケートには、こんな言葉がありました。

「過去の恋愛で自信を失っていましたが、仲人さんの言葉に背中を押されて、もう一度“誰かを信じる勇気”を持てました。今は本当に、心が穏やかです。最短結婚ナビで活動して、本当によかったです」

私こそ、ありがとうの気持ちでいっぱいです。

人は、何歳からでも幸せになれます。

そして、失ったと思っていた未来が、形を変えてちゃんと迎えに来てくれる日があるのです。

彼女のように、一歩を踏み出す勇気があれば。

どうか皆さまにも、そんな幸せな未来が訪れますように。